倉庫を事務所化する


今回は倉庫を事務所化したいというご依頼をいただきました。現状はこのような状態ですがこの空間を事務所として使用したいということです。

それではとりあえず壁の下地を組んでいきますが足場があったほうが作業がしやすいのと安全を考慮し設置していきます。

今回の様な鉄骨造の場合は軽天工事が一般的になります。弊社大阪市内の工事が多いのでほとんどがこの軽天工事になりますので珍しい話ではないのですが、普段皆さんが想像される壁の下地といえば木材のイメージではないでしょうか。

そんな皆さんに今回は軽天のメリットとデメリットをお伝えすべく記事を書かせていただきました。

まず、メリットからご説明すると・・

□耐火性性能がある

これは見た目からも分かっていただけるよう、木材ではないLGS(ライトゲージスチール)ならではの特徴でもあります。(※燃えないわけではないので火には十分ご注意ください。)スチールと言うだけあって材質は鉄です。ですから加工のしやすさは若干木材に劣りますが火災等の多い地域や店舗など不特定多数の人が出入りするような施設にはもってこいの資材となります。しかしこの軽天を弊社では普段からマンションに使用したりもします。これはもちろん安全面を考慮し耐火性能の向上を目指す動きでもあります。

□木材の様な反りがない

木材には必ず反りがあります。これは軽度のものから重度のものまであります。重度の場合は工事には向きません。壁の中にしまってしまう材料なので反ってきたりすると壁が歪んでくることもあります。

□微妙な寸法の変更等には木材より比較的対応しやすい。

LGS工事 / 株式会社Crastore

デメリットは・・

□加工性は低い。木材であればノコギリでも切断できますがLGSの場合はノコギリではなかなか切断できません。工具が必要なのはもちろんですが何より木材を切断するより危険な作業になります。

□作業時(切断時)の騒音が大きい為共同住宅等で作業する場合は事前の近隣対策が必要。

□コストが若干木材よりかかる。

□部屋の温度に対して資材自体の温度が変化する為冬場は少し冷える様に感じることがある。

 

この様に強固な耐火性を持った鉄にも弱点はあります。しかいこの軽天工事に関しましてはデメリットよりもメリットが大きいと思いますので私個人的にはお勧めする方法です。

耐火性能の高い建物(区分所有物件含む)はこうして造られています。


しかしLGSの良いところはこの様な型取りなどが綺麗に仕上がるところです。もちろん木材でも同じ加工はできますがLGSの方が比較的時間の短縮を図れます!!住宅と言うよりはやはり店舗等の作業に向いていると言うのはこの様な特徴からではないかと思います。

実際大阪市の有名なタワーマンションの内装下地には木が使用されていることから、木材が問題のある資材という訳ではありません。木材も耐火ボードで囲うことで十分な耐火性能を確保することができますので軽天と木材の違いはその時の施工計画にて判断されます。

ここまで来ればあとはクロス工事ですがここから先はいつもの仕上げ工事になります。またまた晩の作業開始といったところですかね。

続く・・・